ブログ/tutorials·2026年9月12日·2分·執筆:eroqチーム
エレメントの使い方:場所、オブジェクト、スタイルを使い回す
どのプロンプトでもメンションできる場所・オブジェクト・スタイルのライブラリを作り、本物の商品を広告に登場させ、フィルム全体で同じセットを保つ方法。
同じダイナーを3回レンダリングするころには、3通りの違う書き方で説明していて、ダイナーも3軒の違う店に見えているはずです。エレメントが解決するのは、まさにこの問題です。エレメントとは、一度説明して保存しておけば、あとはどのプロンプトでも名前でメンションできる場所、オブジェクト、スタイルのこと。説明と参照写真が、毎回一緒についてきます。
人物はキャラクターが担当し、それ以外はすべてエレメントが担当します。
エレメントとは
種類は3つ、仕組みはひとつです。
- 場所:ロケーション。ダイナー、屋上、特定の海岸線、ある窓のある寝室など。
- オブジェクト:もの。商品、小道具、乗り物、フィルム全体の主題になるものなど。
- スタイル:演出ラックではカバーできない、繰り返し使いたいルック。カラーグレーディングの処理、イラストのスタイル、特定のフィルムストックの質感など。
それぞれに、名前、文章での説明、参照写真を登録します。プロンプトの中では、説明はテキストとして組み込まれ、写真は参照としてエンジンに渡されます。保存したエレメントが、同じ文を毎回打ち直すより確実なのはそのためです。同じ指示を、1つではなく2つの経路でモデルに伝えているのです。
エレメントはスタジオの「エレメント」ページにあり、最大50個まで保存できます。動画スタジオでも画像スタジオでも、同じように使えます。
生成AIが使える説明を書く
エレメントの成否は、ここで決まります。「居心地のいいダイナー」は説明ではなく、ただの雰囲気です。モデルは毎回違う「居心地のいいダイナー」を作り出し、あなたは何も得られません。
ロケハン担当者が写真に撮るものを書きましょう。数えられるもの、素材、光源、使い込まれた跡です。
1970年代のアメリカの細長いダイナー。窓際の壁に沿って赤いビニール張りのボックス席が11個並び、黒と白の市松模様の床はひび割れている。レジ横にはクロームのパイケース、吊り天井には蛍光灯、窓にはネオンの「OPEN」サインがひとつ。外はいつも曇り空の昼の光。
説明を役立つものにする、3つのルールです。
- 形容詞より名詞と素材。「クロームのパイケース」はレンダリングを経ても残りますが、「趣のある」は残りません。
- 光に名前を付ける。頭上の蛍光灯、窓明かり、画面内のランプがひとつ。2つのショットが同じ部屋に感じられるかどうかは、ほとんど光で決まります。
- いつも変わらないことを書き、起きていることは書かない。エレメントはシーンではなく、セットです。天気、動き、そこにいる人物は書かないでください。それはプロンプトに書くものです。
参照写真があれば追加しましょう。すでに生成して気に入った静止画も、立派な参照になります。言葉よりもはるかに強く、ルックを固定できます。その場所がまだ存在しないなら、まず画像として生成し、うまくいったフレームをエレメントの参照として保存します。エンジンがそれらの写真をどう使うかは、参照画像の用語解説で説明しています。
プロンプトでメンションする
入力欄で@を入力し、リストから選びます。エレメントの名前はトークンとしてプロンプトに入り、その完全なレシピがレンダリングと一緒に渡されます。
保存した場所と保存したキャラクターを一緒に使った、完全なプロンプトの例です。
@Maraが@HaleStreetDinerの3番目のボックス席にひとりで座り、口をつけていないコーヒーをかき混ぜている。ワイドショットからミディアムショットへゆっくりズームイン、頭上から硬い蛍光灯の光、左側の窓からは冷たい昼の光、外では雨が降り始めている。あきらめたような、辛抱強い雰囲気。
英語で書けば45語ほどのプロンプトですが、そのうち2語が、それぞれ1段落分の情報を運んでいます。プロンプトは読みやすいままです。これは大事なことで、読めるプロンプトは、デバッグできるプロンプトだからです。そしてダイナーは、昨日と同じダイナーのままです。
キャラクターはキャストとして選び、@メンションでも同じように使えます。キャラクターはキャラクターページで作成します。役割分担はシンプルです。人物はキャスト、場所・オブジェクト・スタイルはエレメントです。
広告に商品を登場させる
いちばん元が取れるのが、この使い方です。動画スタジオの「広告」タブでは、商品はエレメントです。よく書けた説明と、何より実物を撮った本物の写真を持つオブジェクトです。
手順は次のとおりです。
- 商品をオブジェクトのエレメントとして保存します。きれいな写真を2〜3枚と、素材、色、形、仕上げ、商品に書かれた文字を明記した説明を添えます。
- 「広告」タブを開き、保存したオブジェクトの列から商品を選びます。
- 広告のレシピを選びます。テンプレートには「UGC風の口コミ」のようなパターンがあり、商品名はテンプレートのプロンプトに自動で入ります。
- 掲載先に合わせてフォーマットを選びます。TikTokやReelsには縦長、フィードの枠には正方形、YouTubeやWebにはワイドです。
- レンダリングしたら、一から作り直すのではなく、うまくいったものを「リミックス」してほかのフォーマットを作ります。
商品の写真が参照として一緒に渡されるので、広告に映るボトルは「それらしいボトル」ではなく、あなたのボトルになります。雰囲気だけの作品と、クライアントが承認する作品の違いはそこにあります。テンプレートについては広告ジェネレーターのページで、制作の流れ全体はUGC広告で解説しています。
フィルム全体で同じセットを保つ
フィルムモードでは、各シーンが独自のプロンプトと選択内容を持ちます。つまり、6つのシーンを同じ世界に保つのに、その世界を6回打ち直さずに済む方法がエレメントです。
短編フィルムなら、実用的なセットアップは次のとおりです。
- 繰り返し登場するロケーションごとに、場所のエレメントをひとつ。そこが舞台のシーンでは、毎回メンションします。
- 物語の鍵になるものには、オブジェクトのエレメントをひとつ。シーン2のブリーフケースが、シーン5でも同じブリーフケースになります。
- 演出ラックでは表現しきれないルックがあるなら、スタイルのエレメントをひとつ。ラックが扱うのはフィルムの種類、時代、テンポ、機材、レンズ、絞り、パレット、ライティングで、それ以外はスタイルのエレメントが引き受けます。
- キャラクターはシーンごとにキャストとして設定し、顔を引き継ぎます。
ラックがフィルムの文法を決め、エレメントが名詞を決めます。この2つが揃えば、「統一感がある」と言われる要素のほとんどをカバーできます。
整理のコツ
50個のエレメントは多いようで、いずれいっぱいになります。ライブラリを使いやすく保つための習慣をいくつか紹介します。
@で見つけられる名前を付ける。HaleStreetDinerはdiner2より良く、ノワールのやつのダイナーよりはるかに良い名前です。- 実物ひとつにエレメントひとつ。同じロケーションに2つのエントリーがあると、だんだん内容がずれていき、真夜中に間違ったほうをメンションすることになります。
- プロジェクトごとに整理する。プロジェクトが完成したら、一度しか使わない小道具は削除しましょう。場所とスタイルは残しておきます。
- プロジェクトをまたいで使い回す。良いスタイルのエレメントは、あなたのスタジオの定番ルックになります。定番ルックは、2回目に使うときにこそ価値が出ます。商品動画やキャンペーンをまたいで使う商品のエレメントも同じです。
よくある質問
エレメントはいくつ保存できますか?
場所、オブジェクト、スタイルを合わせて、1アカウントにつき最大50個です。キャラクターはキャストとして別に管理され、この数には含まれません。
エレメントにクレジットはかかりますか?
いいえ。エレメントの作成と保存は無料です。料金がかかるのはそれを使ったレンダリングだけで、モデルごとの通常料金が適用されます。
ひとつのエレメントを画像と動画の両方で使えますか?
はい。エレメントは画像スタジオでも動画スタジオでも、クイック、フィルム、広告のどのモードでも選択でき、どのプロンプトでも@メンションできます。
世界観は一度書けば十分。あとはフィルム作りに専念しましょう。動画スタジオを開きましょう。新規アカウントには、無料の50クレジットが付いています。
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