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ブログ/tutorials·2026年9月5日·2分·執筆:eroqチーム

AI動画のカメラワーク全24種を解説:使いどころとプロンプト例

eroqの動画スタジオにある全24種のカメラワークを解説。プッシュイン、回り込み、バレットタイム、ステディカムの効果と使いどころ、レンズと組み合わせたプロンプト例も紹介します。


AI動画エンジンに「映画のようなショット」と頼むと、返ってくるのはエンジンがこれまでに見てきた映画的なショットの平均です。アナモルフィックレンズでゆっくりプッシュイン、テンポは緊迫、と頼めば、ちゃんとしたひとつのショットが返ってきます。カメラワークは動画プロンプトの中でいちばん効く言葉です。だからこそeroqの動画ツールでは、コンポーザーの上に24種類のカメラワークをチップとして並べています。この記事では、それぞれの動きが何をするのか、どんな場面で生きるのか、そして演出ラックのほかの設定とどう組み合わせるかを解説します。

スタジオでのカメラワークの仕組み

チップからカメラワークを選ぶと、「フィルムの種類」「時代」「テンポ」「カメラ」「レンズ」「絞り」「パレット」「ライティング」の設定と一緒に、エンジンに送られるプロンプトへ組み込まれます。文章で指示しても大丈夫です。プロンプトに「ワイドショット」や「ドリーイン」と書けば、スタジオがそれを検出します。原則は1クリップにつき1つの動き。5秒の中で回り込みとクレーンとウィップパンを全部やらせようとすると、たいていどれも中途半端に終わります。

カメラワークは文の半分にすぎません。残りの半分はレンズとテンポです。そこで以下の各項目には、相性のいい組み合わせを添えました。定義は用語集のカメラワークに、チップの一覧はカメラコントロールのページにまとめています。

固定とスローな動き

固定。 カメラは動かず、動くのはシーンだけです。演技や光そのものが見せ場のときに使います。何かに反応する顔、窓をつたう雨。組み合わせは「ソフトポートレート」「f/1.4」「穏やか」。この列でいちばん過小評価されているチップです。

スローパン。 固定した位置から水平に向きを変え、フレームの横にあるものを見せていきます。エスタブリッシングショット、風景、部屋を見渡す場面に。プロンプトで引きの構図を指定し、「クリア&シャープ」「幻想的」と組み合わせます。

スライダー。 短く横に滑る動きです。1メートルほどのレールにカメラを載せたようにフレームが横へずれ、あとは視差が仕事をしてくれます。商品を並べたテーブル、バーの端にいる人物の顔など、「撮った」というより「構図を組んだ」ように見せたいものに向いています。「マクロ」か「クリア&シャープ」、「f/4」「穏やか」と組み合わせます。パンとは別物です。パンはその場で向きを変えるので背景が横切っていき、スライダーは移動するので前景が背景の上を滑っていきます。「固定」の次に安全なチップです。エンジンが新たに描き足す世界がごくわずかで済むからです。

プッシュイン。 カメラが被写体に近づいていきます。「ここに注目して」という合図です。気づきの瞬間、ディテール、決断。「アナモルフィック」「緊迫」と組み合わせます。ゆっくり動かすのがコツです。速いプッシュインはホラーに見えます。ホラーを作っているなら、それで問題ありません。

プルバック。 その逆で、カメラが後退し、被写体のまわりに世界が広がっていきます。エンディング、孤独、部屋が思っていたより広かったと明かす場面に。「35mmフィルム」「ノスタルジックブルー」「穏やか」と組み合わせます。

被写体と一緒に動く

トラッキング。 動く被写体の横や後ろを、同じ速さでカメラが移動します。歩きながらの会話、道路を走る車、ランナー。「クリア&シャープ」「f/4」「ダイナミック」と組み合わせます。方向はプロンプトに書きましょう(「左から右へトラッキングショット」)。

回り込み。 カメラが被写体の周りを回ります。商品、彫像、ある瞬間に立ち尽くすキャラクター。物なら「マクロ」、人なら「ソフトポートレート」、そして「幻想的」と組み合わせます。5秒で半周なら意図した動きに見えますが、一周すると回転台に載せたように見えます。

手持ち。 人の手による小さな揺れです。ドキュメンタリー、UGC、作り込んだものではなく「目撃した」ように感じさせたいものに。機材は「スマートフォン」か「VHSビデオカメラ」にして、「窓明かり」「ダイナミック」と組み合わせます。

ステディカム。 浮かぶように追いかける動きです。カメラが被写体と一緒に移動し、人が歩くよりもなめらかに進みます。登場シーン、廊下、空間を横切るキャラクターを、軽やかで高級感のある画にしたいときに。「35mmフィルム」「クリア&シャープ」「f/4」「穏やか」と組み合わせます。「手持ち」の正反対で、揺れもなければ撮影者の気配もありません。歩く距離は短めに。長いステディカムの移動は長い平行移動であり、平行移動こそエンジンがもっとも多くの世界を描き足さなければならず、もっとも崩れやすい部分です。

POV。 カメラがキャラクターの目になります。開くドア、フレームに入ってくる手、こちらを振り返る誰か。「アクションカメラ」か「スマートフォン」、攻めた画にしたいなら「魚眼」、そして「緊迫」と組み合わせます。

スノリカム。 カメラを被写体に固定するので、顔は画面の同じ位置に留まったまま、背景が大きく揺れます。方向感覚の喪失、パニック、ミュージックビデオ特有のあのエネルギー。「ヴィンテージ・アナモルフィック」「カオス」と組み合わせます。1本の作品で多くても1回までにしましょう。

フレーミングとアングル

クローズアップ。 顔や物にぐっと寄ります。感情、質感、手の中にあるもの。「ソフトポートレート」か「マクロ」、「f/1.4」「プラクティカル照明」と組み合わせます。フィルムのカバー画像に使いたいのもこのフレームです。

ワイド。 空間全体を見せ、被写体はその中に小さく映ります。スケール感、孤独、寄る前に位置関係を見せる場面に。機材は「IMAX」か「ドローン」にして、「f/11」「穏やか」と組み合わせます。ワイドは顔の崩れにもいちばん寛容です。そもそも顔があまり映らないからです。

真俯瞰。 真上からまっすぐ見下ろし、シーンを平面に広げて見せます。地図、食卓、振り付け、床に横たわる体など、顔よりも形で伝わるものすべてに。機材は「ドローン」にして、「f/11」「トップライト」「穏やか」と組み合わせます。真上から見ると人は頭のてっぺんでしかないので、このショットに演技を背負わせるのはやめましょう。

ダッチアングル。 水平線が傾き、そのまま傾き続けます。不安、脅威、誰かが理由を口にする一拍前から「何かがおかしい」と感じさせたいシーンに。「フィルム・ノワール」「アナモルフィック」「緊迫」と組み合わせます。動きではなく構図なので、エンジンは「クローズアップ」と同じくらい安定して守ってくれます。だからこそ使われすぎるのです。1本の作品で1回まで、物語がそれに見合うときだけにしましょう。

上昇、下降、空撮

クレーンアップ。 カメラが上昇し、被写体の背後や頭上に広がる舞台を見せます。勝利のエンディング、街並みのリビールに。「35mmフィルム」「ウォームフィルム」「幻想的」と組み合わせます。

クレーンダウン。 カメラが被写体に向かって降りていき、たどり着きます。オープニング向きです。まず世界を見せ、それからその中の人物へ。「アナモルフィック」「トワイライト」「穏やか」と組み合わせます。

FPVドローン。 速く、機体を傾けながら、一人称視点で空間を飛び抜けます。音楽映像、追跡シーン、建築に。機材は「ドローン」、「魚眼」か「クリア&シャープ」、「カオス」か「ダイナミック」と組み合わせます。プロンプトで飛行ルートを指定しましょう(「アーチをくぐり、運河の上を抜けて」)。

空撮プルバック。 ドローンが上へ、そして遠くへと離れていき、被写体が点になるまで後退します。多くの物語のラストショットです。「ドローン」「f/11」「パステルの夜明け」「穏やか」と組み合わせます。

見せ場のカメラワーク

ドリーズーム。 カメラを一方向に動かしながらレンズを逆方向にズームするので、被写体の大きさは変わらず、背景だけが歪みます。めまい、恐怖、すべてが変わる瞬間。「アナモルフィック」「緊迫」、そしてじっと立っている被写体と組み合わせます。主張の強い動きなので、ここぞという場面に取っておきましょう。

ウィップパン。 フレームが流れるほど速くパンし、ぴたりと止まります。トランジション、コメディの間、2つのビートをつなぐエネルギー。「ダイナミック」、機材は「VHSビデオカメラ」か「スマートフォン」と組み合わせます。フィルムモードで、あるシーンをウィップパンで終え、次のシーンをウィップパンで始めれば、編集点がタダで手に入ります。

クラッシュズーム。 フレームを見終わる前に、いきなりぐっと寄ります。コメディの間、衝撃、キャラクターが何かを悟った瞬間。「VHSビデオカメラ」、「ダイナミック」か「カオス」と組み合わせます。プッシュインの派手な親戚で、失敗するときも同じ方向に崩れます。エンジンはこれを、ただの速めのプッシュインにやわらげてしまいがちです。クリップは3秒か5秒に抑えてほかの要素と競合させず、ズームの着地点にふさわしいものを用意しましょう。

バレットタイム。 静止した、あるいはほぼ静止した被写体の周りを、カメラが弧を描いて回ります。動くのはカメラの弧であって、アクションではありません。ジャンプの頂点、しぶきの途中で宙に浮いた水、誰もが何度も見返すあの一瞬。「クリア&シャープ」「f/4」「ミュージックビデオ」「ダイナミック」と組み合わせます。この列で群を抜いて難しいチップです。エンジンはひとつの瞬間を崩さずに保ちながら、その周りの立体を描き出さなければならないからです。シンプルな被写体、すっきりした背景、短いクリップで臨み、何テイクか撮る予算を見込んでおきましょう。

ロール。 被写体はそのままに、水平線がフレームの中心を軸に回転します。落下、酩酊、蝶番が外れていく世界。「ヴィンテージ・アナモルフィック」「ネオンの光」「カオス」と組み合わせます。ゆっくりなら夢のように、速いと壊れたファイルのように見えます。一回転させるのではなく、クリップ全体で数度だけ傾けるように指示しましょう。

動き・レンズ・テンポを組み合わせたプロンプト2例

プッシュインを指定し、残りは演出ラックにまかせた例:

深夜3時、ダイナーのカウンターにひとりで座る刑事。指先でマッチブックをくるくると回していたが、内側に書かれた名前を読んで手を止める。ミディアムからクローズアップへのゆっくりとしたプッシュイン、アナモルフィックレンズでf/1.4、頭上から落ちる蛍光灯のトップライトとカウンターの暖かなプラクティカルライト、ネオン・ノワールのパレット、緊迫していて、とても静か。

商品のために組んだ回り込みの例:

濡れたスレートの上に立つマットブラックの香水瓶。ガラスには水滴が浮かび、そのひとつがラベルをゆっくりと伝い落ちていく。マクロレンズで左から右へ半周するオービットショット、リムハイライトをひとつだけ効かせたやわらかなクロスライト、エメラルドのパレット、幻想的なテンポ。フレームの中で動くのは水滴とカメラだけ。

文章が浮かばないときは、カメラワークとムードだけを書いて「強化」を押しましょう。無料のプロンプト強化が、「回り込み、香水、濡れた質感、ムーディー」といったメモを、上のような段落に仕上げてくれます。

よくある質問

1つのクリップで2つのカメラワークを組み合わせられますか?

書くことはできますが、これほど短いクリップで2つの動きをきれいにこなせるエンジンはまれです。クリップの長さはエンジンとプランによって3〜30秒です。1シーンにつき1つの動きにして、カット割りはフィルムモードにまかせましょう。

カメラワークのチップは、入力したテキストより優先されますか?

プロンプトに書いた指示も検出されます。シーンごとに、チップかテキストのどちらか一方を正とするよう決めておけば、エンジンに食い違う2つの指示が伝わることはありません。

速い動きが得意なエンジンはどれですか?

動きの質はエンジンによって異なります。Kling 2.5 Turboはなめらかな動きで、Hailuo 02は映画のような物理表現で知られています。KlingとHailuoの比較で評価のポイントを詳しく解説しています。同じプロンプトを両方で試し、良いほうのテイクを残しましょう。

カメラワークを選んで、実際に確かめてみましょう。回り込みのプロンプトを読み込んだ状態で動画ツールを開く。新規アカウントには無料で50クレジットが付きます。

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