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ブログ/guides·2026年9月5日·2分·執筆:eroqチーム

AI音声と声優への依頼を比較:ナレーション費用の正直な計算

AIナレーションは1分あたり実際いくらかかるのか。修正が届くまでの速さ、そして今も人間の声優に依頼するのが正解な仕事まで、数字で解説します。


この手の比較記事は、たいていどちらかを売りたい人が書いています。ここでは計算をすべて見せ、負けている点も認めたうえで比べます。合成音声は文字数で、人間はプロジェクト単位で値段が決まります。この2つの単位はあまりにも振る舞いが違うので、本当に考えるべきなのは「どちらが安いか」ではなく、「この仕事で、どちらの失敗パターンなら許容できるか」です。

ナレーション1分の本当のコスト

音声モデルは秒単位ではなく文字単位で課金されるので、まずは換算から始めましょう。聞きやすいナレーションのペースは1分あたり約150語で、英語の場合、1語とそのあとのスペースで約6文字になります。つまり、話し言葉の1分はおよそ900文字です。

Voice Oneは100文字ごと(端数は1ブロックに切り上げ)に3クレジットかかります。Voice Turboは2クレジットです。

  • Voice One:900 ÷ 100 = 9ブロック × 3 = 1分あたり27クレジット。エントリーパックの単価で約27セント、Creatorプランの単価で約22セントです。
  • Voice Turbo:9ブロック × 2 = 1分あたり18クレジット。約18セント、Creatorなら15セントです。

では、実際の納品物の規模で計算してみましょう。

  • 90秒の解説動画の台本はおよそ1,350文字、14ブロックなので、Voice Oneで42クレジット、約34セントです。
  • 30分のナレーションはおよそ27,000文字で、Voice Oneで810クレジット、Creatorプランの単価で約$6.62です。Turboなら540クレジット、約$4.41です。
  • 新規アカウントに最初から付いてくる50の無料クレジットで、Voice Oneなら約1,600文字、時間にして約1分45秒の音声を生成できます。声が合っているかを確かめるには十分ですが、何かをまるごとナレーションするには足りません。

実務上の制約がひとつあります。1回の音声リクエストで扱えるのは最大5,000文字、約5分半です。長尺の仕事はどのみちセクションごとに分割するもので、それが録り直しを小さく抑えるコツでもあります。

人間の声優は料金体系が異なります。収録費に加えて使用料がかかることも多く、金額は市場、媒体、使用期間によって変わります。正直に示せる単一の金額はなく、それを口にする人は一般化しているにすぎません。確実に言えるのは料金の形です。下限のあるプロジェクト単価なので、30秒の仕事でもあまり安くならず、30分の仕事になっても比例して増えるわけではありません。

納期と、それがスケジュールに与える影響

レンダリングは数秒で戻ってきて、ライブラリに保存されます。声優のブッキングには空き状況の調整、収録、納品が伴い、ほとんどのプロジェクトでは1日から数日かかります。

スケジュールへの影響は、思っている以上に大きいものです。音声に1日かかる場合、編集が確定する前に台本を固めなければならず、編集のほうが読みに合わせて曲がっていきます。音声が数秒で済むなら、先に映像を編集し、完成したタイミングに合わせてナレーションを収録できます。これが本来の正しい順序ですが、実際にこの順序で作業できる人はほとんどいません。

両者の差が開くのは修正のとき

ここがこの比較の本当の核心です。

30分のナレーションのうち1行を変えるとしましょう。合成音声なら、その1行だけをレンダリングし直せば済みます。120文字の文なら2ブロックで、Voice Oneで6クレジット、約5セント。修正メモを読み終える前に戻ってきます。収録の場合は録り直しの予定を組むことになり、小さな録り直しほど、関係者全員にとって手間が不釣り合いに大きくなります。

だからこそ生成音声は、本質的に試行錯誤を繰り返す仕事に向いています。バージョン違いの広告コピー、市場ごとのバリエーション、発売前に2回変わる商品名などです。200文字のセリフを10パターン作っても、10 × 6 = 60クレジット。誤差のような金額なので、実際にコピーをテストできます。

裏を返せば、はっきり言って演出を伝える手段はテキストしかありません。eroqでは、句読点、「速度」と「表現力」のコントロール、そしてセリフの書き直しで読み方を調整します。読点を入れれば間が生まれ、句点で言い切り、疑問符で語尾が上がります。「もっと温かく、2つ目の単語に重みを置いて」と指示することはできません。演者と同じ部屋にいるディレクターにはそれができます。これは懐古趣味ではなく、本物の能力です。

言語とキャスティング

用意されているボイス(温かく距離の近いAria、低く落ち着いたOrion)は、それぞれ13言語で読み上げられます。これでローカライズは、キャスティングの作業から翻訳の作業に変わります。同じ台本を6つの市場に出すなら、必要なのは6回のブッキングではなく、6回のレンダリングと6つの翻訳です。具体的な手順は多言語ボイスオーバーガイドにまとめています。

自分の音声から声をクローンすることもできます。自社の製品動画を自らナレーションしていて、アップデートのたびに録り直したくない創業者にはうってつけの機能です。同意のルールは絶対で、何度でも繰り返す価値があります。クローンしてよいのは自分の声か、書面で使用許可を得た声だけ。許可なく実在の人物の声をクローンしてはいけません。使えるサンプルの条件はボイスクローンガイドで解説しています。

計画に織り込んでおくべき制限が2つあります。eroqにはリップシンクがないため、生成した音声はカメラの前で口の動きと同期して話すキャラクターではなく、ナレーションやボイスオーバーとして使うことになります。また、珍しい固有名詞は、正しく発音させるために発音どおりの表記に書き換える必要がある場合があります。

それでも人間の声優に依頼すべき場面

次のような場合は、人に依頼しましょう。

  • 声がブランドそのもの。 何年も流れ、視聴者が聞き分けてブランドと結びつけるキャンペーンの声は、人がセットになったキャスティングの判断です。俳優のキャスティングと同じように扱いましょう。実際にそうなのですから。
  • 読みに演出が必要。 コメディ、皮肉、あるいはタイミングに左右される繊細な感情表現が求められる台本なら、その場で指示を受けて修正できる演者のほうが、どれだけプロンプトを書き直すよりも勝ります。
  • 組合、同意、権利の問題がある。 放送、ゲーム、そして多くの代理店案件には、演技をめぐる契約上の枠組みがあります。それには相応の理由があり、省略してよい要素ではありません。
  • 演者が誰かということ自体が製品の一部。 オーディオブックの著名なナレーター、本当に本人が話すべき創業者、ドキュメンタリーの当事者などです。
  • セリフがシーンの中に収まる必要がある。 カメラの前で話すセリフ、映像に合わせたADR(アフレコ)、セリフが重なり合う2人のキャラクター。これは映像と一体の演技の仕事であって、ナレーションではありません。

案件ごとの判断のしかた

ほとんどの依頼は、2つの質問で判断がつきます。1つ目は、このセリフは変わるか。バージョン違い、ローカライズ版、仮のコピーなら、修正コストがほぼゼロの合成音声が圧倒的に有利です。2つ目は、その声が担うのはクリエイティブな仕事か、情報の伝達か。チュートリアル、製品紹介、自作のオーディオブック、社内向け動画、SNS向けのナレーションといった情報の伝達こそ、合成音声が強い分野です。クリエイティブな演技は、そうではありません。

いちばんよくある正解は「両方」です。合成音声で仮トラックを作って実際のタイミングで編集し、台本を確定させ、演技に値する作品なら、タイミングが検証済みの状態で本番用に声優を手配します。収録費は3回分ではなく1回分で済みます。

2つの音声エンジンの比較はVoice OneとVoice Turboの違いで、プランごとの単価は料金ページで確認できます。そのうえで1行書いて、ボイススタジオで聞いてみてください。長尺のワークフローはオーディオブックとポッドキャストで紹介しています。

よくある質問

AIナレーション1分あたりの費用はいくらですか?

Voice Oneで約27クレジット、Voice Turboで約18クレジットです。話し言葉の1分はおよそ900文字で、各モデルは100文字あたりそれぞれ3クレジットと2クレジットかかるためです。ドルに換算すると、エントリーパックの単価でそれぞれ約27セントと18セント、プランならさらに安くなります。

AI音声は声優を完全に置き換えられますか?

チュートリアル、製品動画、社内コンテンツ、ローカライズといった情報を伝えるナレーションなら、たいていは置き換えられます。ブランドを背負う演技、シーンの中のセリフ、演出とタイミングが肝になる場面では、今も人間の演者のほうが上です。いずれにしても、仮トラックや下書きには合成音声を使うのが賢いワークフローです。

声をクローンするのは合法ですか?

クローンするのは自分の声か、書面で使用許可を得た声にしましょう。特定可能な実在の人物の声を同意なくクローンすることはeroqでは認められておらず、ほかの場所でも明らかな法的リスクを伴います。用意されたボイスと自分のクローンなら安心して使えます。

ボイスは何言語で読み上げられますか?

用意されている各ボイスは13言語で読み上げられるので、同じキャストでローカライズ版一式をまかなえます。台本を翻訳して各バージョンをレンダリングし、市場をまたいで読みのトーンを統一しましょう。

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